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◆新年度の予算策定
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経理の仕事で最も重要な作業が決算であることは、先に説明しました。決算は、会社が1年間の営業活動を終えた後に行うものです。
これに対して、会社が1年間の営業活動を始める前には、予算を策定することが必要になります。
予算とは、1年間の売上と経費がいくら発生するかを予め計画しておくものです。
売上の予算というのは、営業部門の目標金額ということになります。反対に、経費の予算は、会社が1年間に使用できる支出上限額を意味します。
営業部門が目標どおりの売上を計上し、全社的に経費を上限枠の範囲内に抑えることができれば、会社は1年間の営業活動を終了した時点で当初予定したとおりの利益を計上することができます。
もし、売上が目標に届かなかった場合や、経費が予定をオーバーした場合には、会社は当初予定を下回る利益しか計上できません。
会社が少し大きくなると、この予算は欠かせないものとなります。なぜなら、経費の支出限度がわからなければ、節約しすぎて十分な営業活動ができないか、経費のつかい過ぎに陥るおそれがあるためです。また、売上の目標がなければ営業マンは漫然と営業活動を行うことになってしまいます。
予算が策定されていなければ、会社はスムーズに営業活動を行えません。
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◆予算策定(1)全社的な目標を設定する
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予算は、その事業年度が始まる前に策定するのが原則です。
予算の策定にあたって最初に行うのは、全社的な目標を設定する作業です。少し規模の大きな会社であれば、経営企画室などの部門が担当します。経営企画室などの部門では、経営計画との整合を図りながら会社の目標を設定する作業を常に行っています。単年度の予算の大枠もそれに沿った形で提示されます。
比較的規模の小さな会社であれば、経営者がこれをすべて行います。
ひとつの事業だけを手掛けている会社の場合、売上高の目標金額を設定します。売上目標は、前年の売上高と比較して何%増加させるかを定める方法が一般的です。
新たな製商品の投入がある場合や、製造設備の増強、販売部門の増強などを予定している場合には、それらによる増収効果を織り込みます。
複数の事業部を有する会社であれば、事業部門ごとに売上高の目標金額を設定します。
費用の面については、売上高の増減に連動する部分と、固定的に発生する部分に分けて予算金額を設定します。
経理部門としては、このような作業に必要となる決算数値を経営者に適時・迅速に報告することが必要です。
なお、予算策定にあたって必要となるデータとしては、決算数値の他に、市場動向、金利水準や為替の動向なども必要となります。経理部門がこれらのデーターの取りまとめ役となるケースが多いようです。
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◆予算策定(2)各事業部での予算策定
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経営者層が定めた基本的な予算の方針に従って、各事業部での予算策定作業を行います。
経営者層は、全社的な目標を設定しますが、各事業部に割り振りした売上目標などは、現場の実情に即していないことがあります。また、経営者層が策定した予算はおおまかな目標数値であり、細かな売上目標の設定や費用の検討などはなされないのが通常です。
事業部に分かれていない会社の場合であっても、営業部門は実際に達成できる販売高を見積もり、製造部門は本当に必要な費用をはじきます。
経営者層からの指示として各現場に伝えられた予算数値が、現場で達成可能なものであるかどうかを判断し、明らかに実現不可能な目標を掲げられている場合にはこれを修正するような、すり合わせが必要となります。
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◆予算策定(3)予算確定と予算修正
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経営者層から指示された予算の枠組みと、現場からの要望とをすり合わせた結果、全社的に合意された予算が確定します。
予算が確定した後は、予算達成に向けて努力するのみです。
ただし、注意すべき点があります。
ひとつは、売上高について予算達成が見込まれなくなった場合には、早期にこれを修正し、業績予測も修正しなければならない点です。
達成不可能な売上予算をいつまでも掲げていては、利益計画に大きなくるいが生じます。
また、費用について、当初予定していたもの以外を支出する場合は、予備費の支出や他費目の流用でやりくりするものですが、大きな支出項目については、予算を修正して対応することが望まれます。
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