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◆商法上のスケジュール
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中小企業の場合は、ほとんどの会社が上記の税務申告期限を最も意識して決算スケジュールを組んでいます。
しかし、上場企業や公認会計士の監査を受けている会社の場合には、税務申告期限以上に、商法上の規定を意識して決算スケジュールが組まれます。
株式会社の場合、商法上のスケジュールは、株主総会の日を基準にして設定されます。
株主総会の日を決定したら、計算書類の提出期限、附属明細書の提出期限、会計監査人の監査報告書提出期限、監査役の監査報告書提出期限、定時株主総会招集通知の期限を商法上の規定に従いスケジューリングします。
なお、このスケジュールは会社の規模によって「大会社」、「中会社」及び「小会社」の3通りに区分されます。
さらに、有限会社についても取扱いが定められています。
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◆商法上の株式会社の3区分
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大会社・・・資本の額が5億円以上又は負債の合計額が200億円以上の株式会社
中会社・・・大会社、小会社以外の株式会社(資本の額が1億円超5億円未満、かつ、負債金額200億円未満)
小会社・・・資本の額が1億円以下かつ負債の合計額が200億円未満の株式会社
(注)中会社が、定款で会計監査人の監査を受けることを定めることで、「みなし大会社」となることができます。この場合、原則として大会社の規定が適用されることになります。
以下では、それぞれのケースごとに商法上の決算スケジュールを見ていきましょう。
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◆大会社の決算スケジュール
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大会社の決算については、会計監査人(公認会計士又は監査法人)の監査を受けなくてはなりません。決算スケジュールにおいても、この点が考慮されなければなりません。
取締役は、定時株主総会の会日の8週間前までに計算書類(貸借対照表、損益計算書、営業報告書、利益処分案)を監査役会と会計監査人に提出しなければなりません。
続いて、計算書類提出後3週間以内に附属明細書を監査役会と会計監査人に提出しなければなりません。
会計監査人は、計算書類を受領した日から4週間以内に、監査報告書を監査役会と取締役に提出しなければなりません。
監査役会は、会計監査人の監査報告書を受領した日から、1週間以内に監査報告書を取締役に提出しなければなりません。
以上を経た上で、定時株主総会の招集通知の発送を、定時株主総会の会日から2週間前までに行います。
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◆中会社の決算スケジュール
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中会社の決算については、原則として会計監査人(公認会計士又は監査法人)の監査を受ける必要がありません(ただし、みなし大会社は除きます)。
決算スケジュールは、会計監査人の監査を受けないことから簡素化されます。
取締役は、定時株主総会の会日の7週間前までに計算書類(貸借対照表、損益計算書、営業報告書、利益処分案)を監査役に提出しなければなりません。
続いて、計算書類提出後3週間以内に附属明細書を監査役に提出しなければなりません。
監査役は、計算書類を受領した日から4週間以内に、監査報告書を取締役に提出しなければなりません。
以上を経た上で、定時株主総会の招集通知の発送を、定時株主総会の会日から2週間前までに行います。
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◆小会社の決算スケジュール
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小会社の決算スケジュールは、さらに簡素化されます。
取締役は、定時株主総会の会日の5週間前までに計算書類(貸借対照表、損益計算書、営業報告書、利益処分案)を監査役に提出しなければなりません。
続いて、計算書類提出後2週間以内に附属明細書を監査役に提出しなければなりません。
監査役は、計算書類を受領した日から4週間以内に、監査報告書を取締役に提出しなければなりません。
定時株主総会の招集通知の発送は、定時株主総会の会日から2週間前までに行います。
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◆有限会社の決算スケジュール
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有限会社の決算スケジュールは小会社同様簡素なものとなっています。
有限会社には、監査役を設置するかどうかが会社の任意とされていますが、ここでは監査役を設置するケースについて考えてみます。
取締役は、定時株主総会の会日の5週間前までに計算書類(貸借対照表、損益計算書、営業報告書、利益処分案)を監査役に提出しなければなりません。
続いて、定時株主総会の会日の3週間前までに附属明細書を監査役に提出しなければなりません。
監査役は、計算書類を受領した日から4週間以内に、監査報告書を取締役に提出しなければなりません。
定時社員総会の招集通知の発送は、定時社員総会の会日から1週間前までに行います。
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◆営業部門や製造部門にも決算関係資料の提出期限を伝える
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経理部門では、法人税の申告期限や、商法上の計算書類提出期限を守って決算スケジュールを組み立てます。
法律の定めを守るだけであれば、決算スケジュールは早いほど良いということになりますが、実際には経理部門の都合だけで決算スケジュールを立てることはできません。
一般的に、決算にあたっては、営業部門や製造部門に各種の資料作成を依頼しなくてはなりません。
例えば、営業部門には、決算日までの正確な売上計上、売掛債権の滞留状況やリベート等売上修正項目の金額についての資料作成を依頼します。
製造部門には、原価計算に必要な当期投入量や、完成高、期末仕掛品の進捗状況などの資料作成を依頼します。
他に、棚卸の結果を受けて、陳腐化、劣化した商品の評価損計上など期末在庫の修正処理も依頼します。
そのため、経理部門では、決算前にこれらの資料を各部門に依頼しておき、その提出締切日を設定します。
営業部門や製造部門では決算作業を行うための人員が確保されていない場合が多いですから、スケジュールどおりに資料を作成できない場合が少なくありません。
経理部門では、各部門の決算資料作成について絶えず進捗状況をチェックして、遅れが発生した場合には、直ちに再依頼を行うと同時にスケジュールの調整を行わなければなりません。
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◆各種経費の伝票提出期限を全社に伝える
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決算時に特別な資料を依頼すること以外に、日常の伝票処理についても、決算時期は迅速な処理を各部門に依頼しなくてはなりません。
例えば、仮払金として支出した金額については、営業担当者等の精算事務が遅れた場合に決算作業に影響を与えます。
また、決算日直前の経費の計上についても、遅れた場合には翌期の経費として計上されることになってしまいます。
このような伝票処理の遅れが多数発生すると、経理部門での決算作業が始められません。
そのため、各部門の伝票処理が遅れないように、あらかじめ決算前には社内に提出期限をアナウンスしておくことが必要です。
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◆棚卸のスケジュールを作成する
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決算スケジュールを策定する際に忘れてはならないのが、棚卸のスケジュールです。
原則として、在庫の棚卸は、決算日の営業が終了した後にいっせいに行うものです。
しかし、実際には営業や製造の都合から、決算日前後1週間程度に分散して棚卸を実施することが少なくありません。
この場合には、各倉庫、各売り場の棚卸スケジュールを組み立てなくてはなりません。人員配置の問題や入出庫制限との関係から、できるだけ早期にスケジュールを立て、関係者に周知することが必要です。
経理部門としては、棚卸時点から決算日時点までの修正計算も意識してスケジュールを立てましょう。
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