公認会計士奥村佳史事務所
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有価証券を評価する

決算にあたっては、有価証券の評価を検討することになります。
有価証券は、取引所の相場などから時価が明らかになるものが多くあります。また、非上場株式のように時価が明らかでないものについても、その会社の財政状態等から有価証券の価値が大きく減少していることが明らかな場合などがあります。
有価証券については、その価値の変動も大きいことから、特に含み損を抱えた有価証券を取得した時の価額のまま決算書に計上することは避けなければなりません。
有価証券は、決算において時価評価することが基本となります。ここでは、期末の有価証券の評価についてみてみましょう。

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会計上の取扱い

有価証券の経理処理については、「金融商品会計基準」において取扱いが定められています。
有価証券は、その保有目的から4種類に分類され、期末評価などの経理処理がそれぞれ異なります。
(有価証券の分類)
売買目的有価証券・・・時価の変動により利益を得ることを目的として保有する有価証券
満期保有目的債券・・・満期まで保有することを目的としていると認められる社債等
関係会社株式・・・子会社株式及び関連会社株式
その他有価証券・・・上記のいずれにも該当しない有価証券
(売買目的有価証券の期末評価)
売買目的有価証券については、それを保有する動機が投資による値上がり益を得ることにあるため、投資活動の成果を決算書に表示するために有価証券の期末時点での時価で評価することとされています。
取得原価と期末時点での時価との差額については、評価益又は評価損を損益計算書に計上することとされています。
(満期保有目的債券の期末評価)
満期保有目的債券については、満期まで保有することによる約定利息及び元本の受取りを目的としていますので、取得価額をもって評価することになります。
ただし、券面額よりも低い価額で債券を取得した場合で、その差額が金利調整の性格を有している場合には、当該差額を償還期限までの期間にわたって規則的に受取利息として計上し、同額を債券の貸借対照表計上額に加えていきます。反対に、券面額よりも高い価額で債券を取得した場合で、その差額が金利調整の性格を有している場合には、当該差額を償還期限までの期間にわたって規則的に受取利息の控除額として計上し、同額を債券の貸借対照表計上額から控除していきます。このような方法を、償却原価法といいます。
満期保有目的債券については、市場価格があるなど、時価が算定できるものであっても、期末時点の時価で評価することはありませんので、注意が必要です。
(関係会社株式の期末評価)
子会社株式や関連会社株式については、投資先を支配することや投資先に営業上の影響を与えることを目的として保有するものであるため、短期間での売却を想定するものではありません。
そのため、これら関係会社株式については、取得価額で貸借対照表に計上します。市場価格があるなど、時価が算定できるものであっても、期末時点の時価で評価することはありません。
(その他有価証券の期末評価)
上記3つの分類に該当しない有価証券は「その他有価証券」として分類されます。
その他有価証券に分類される株式については、期末時点での時価をもって貸借対照表に計上しますが、原則として、その評価差額を損益計算書に利益又は損失として計上することはありません。評価差額については、原則として全額を資本の部に直接計上します(ただし、税効果会計を適用して繰延税金資産又は繰延税金負債を計上することとなります。
この経理処理方法を、全部資本直入法といいます。
ただし、値下がりしている株式については早期に損失を認識しようとする保守的な考え方もあります。この場合、期末時点での時価をもって貸借対照表に計上する点では、上記の基本的な考え方と同様ですが、期末時点の時価が取得原価を下回る銘柄についてのみ評価差額を損益計算書に損失として計上します。
この経理処理方法を、部分資本直入法といいます。
その他有価証券に分類される債券については、取得価額と券面額との差額について、金利相当部分について償却原価法を適用し、その上で時価のある債券について評価差額を全部資本直入法又は部分資本直入法によって計上します。

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有価証券の減損処理

保有する有価証券の時価が著しく下落した場合や、実質価額が著しく低下した場合には、帳簿価額を減額し、同時に損失を認識する経理処理が必要です。このような経理処理を、減損処理といいます。
売買目的有価証券については、決算時点の時価で評価しますので、減損処理を行うことはありません。満期保有目的債券、関係会社株式及びその他有価証券について、減損処理が必要となります。
満期保有目的債券、関係会社株式及びその他有価証券のうち、市場価格のあるものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込があると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しなければなりません。
また、市場価格のない株式については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、相当の減額をなし、評価差額は当期の損失として処理しなければなりません。

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税務上の取扱い

税務上、有価証券は大きく「売買目的有価証券」と「売買目的外有価証券」の2種類に分類されます。「売買目的外有価証券」はさらに「満期保有目的等有価証券」と「その他有価証券」とに分類されます。
このうち、売買目的有価証券については、決算時点の時価で評価し、その評価損益については損金又は益金の額に算入されます。
それ以外のものについては、取得原価で評価するのが原則です。
会計上の取扱いと税務上の取扱いで調整が必要となるケースとしては、その他有価証券について部分資本直入法で経理処理している場合が問題となります。部分資本直入法で経理処理する場合には、値下がりしているその他有価証券の評価損を税務上は損金算入できません。
有価証券の価格が著しく低下した場合の減損処理については、税務上も一定の場合に認められます。
(税務上も減損処理が認められる場合)
(イ)市場価格のある有価証券(保有割合が20%以上の株式を除く)について、その価額が著しく低下した場合
(ロ)上記(イ)の有価証券以外の有価証券について、その有価証券を発行する法人の資産状態が著しく悪化したため、その有価証券の価額が著しく低下した場合
(ハ)内国法人について会社更生法又は金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の規定による更生計画認可の決定があつたことによりこれらの法律の規定に従つてその有価証券につき評価換えをする必要が生じた場合
(ニ)内国法人について商法の規定による整理開始の命令があつたことによりその有価証券につき評価換えをする必要が生じた場合
(ホ)上記(ロ)から(ニ)までに準ずる特別の事実が生じた場合
(イ)の「価額が著しく低下した場合」とは、有価証券の期末の市場価格が、帳簿価額の50%相当額を下回ることとなり、かつ、近い将来その価額の回復が認められないことをいうとされています。
また、(ロ)の「その有価証券を発行する法人の資産状態が著しく悪化した」状態としては、期末における発行法人の1株あたり純資産額が、取得時における1株あたり純資産額と比較しておおむね50%を下回ることとなった状態をいうものとされています。

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