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◆現金・預金の取扱い
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経理の最も基本的な仕事が、この「現金出納管理」です。
現金出納は3つの仕事に分解できます。「収納」、「支払」及び「残高管理」の3つです。
「収納」は会社にお金が入ってくることで、「支払」は会社からお金が出て行くことです。「残高管理」はお金の出入りを記録し、実際にお金がきちんと会社の金庫にあることを確かめる作業です。
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◆現金収納は領収証の取扱いに注意
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会社の収納業務で、実際に現金を受け入れるケースはそれほど多いものではありません。
実際に現金を受け入れるケースとしては、営業マンが現金で得意先から集金して回るものがその大半を占めます。他には、現金書留で得意先から郵送されてくるケースがありますが、銀行振込が一般的になったため、今では珍しいものとなりました。
現金収納にあたっては、領収証の発行が必要になります。
領収証は、会社がお金を受け取りましたと証明するために発行するものです。多くの会社では、印刷業者に依頼し、会社名や住所が印刷された独自の領収証を作成しています。複写式になっていて、発行した領収証の控えを会社で保管できるようになっています。
領収証を発行する際に気をつけなくてはならないのは、「領収証にはお金と同じ値打ちがある」ということです。
なぜなら、集金担当者が得意先を訪問し、領収証さえ手渡せば現金を受け取ることができるからです。
もし、集金担当者が不正を働こうと思えば、会社の領収証に欲しいだけの金額を記入し、得意先から現金を受け取り私的に流用することも可能です。
これを防ぐためには、集金担当者に領収証を自由に発行させないことが理想的です。
集金担当者には、経理部門であらかじめ金額を記入した領収証を集金日の朝に手渡します。集金担当者は得意先で現金を受け取り、引き換えに領収証を渡します。集金担当者は、当日中に経理部門に現金を持ち帰ります。最初に受け取った領収証と同額の現金を持ち帰っていれば、領収証の発行と現金の収受が正しく対応していることが保証されます。
しかし、この方法は、集金件数が少なく、事前に集金額が判明している場合にしか採用できません。
多くの場合、集金担当者が得意先で領収証に金額等を記入して発行しなければなりません。
このような場合には、複写式の無地の領収証綴りを集金担当者に持たせることになります。
集金担当者が不正な領収証発行をしていないことをチェックする目的で、集金担当者が集金してきた現金の額と、領収証の発行控えに記載されている領収金額とが一致していることを経理部門において毎回確かめることが必要です。領収証の発行控えが100万円となっているのに、会社に入れた現金が90万円ということであれば、差額の10万円については集金担当者が持ち帰っているかもしれません。
集金担当者が一日の集金を終え、会社の経理部門に現金を入れた場合、経理部門では現金を受け入れ、直ちにその記録を残します。
多くはコンピューターに入金のデーターを登録しますが、誰からいくらの現金を受けとり、出納窓口の誰に手渡したかを明らかにする目的で、手書きの現金受渡簿を作成しているケースも多くみられます。
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◆現金支払い業務は少額のものに限る
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会社の支払い業務で、現金で支払いをする件数はあまり多くありません。多額の現金を持ち運ぶことには、盗難などの危険性があるためです。現金での支払いは、少額な取引がほとんどです。
仕入代金の支払いなど高額な支払いは、銀行振込によることが多いでしょう。もし、取引先の担当者が集金に来るのであれば、小切手を用意することになります。
支払いのためには、会社内で定められた支払いの手続を経ることが必要となります。営業部門や製造部門など、実際に物品を購入した部署において、納品の事実を明らかにし、予算内の購入であることを示した上で、上長の承認を得ます。その後、支払い指図が経理部門に回付され、経理部門で支払い先ごとに金額を集計し、まとめて支払います。
現金で支払いが行われた場合には、必ず領収証を入手し、支払い指図などの書類と併せて保管しておくことが必要です。
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◆小口現金の管理
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営業や製造の現場の各部署で日常発生する少額の経費については、現金で支払うことになりますが、そのたびに経理部門から支払いをしていたのでは、手間がかかります。
そこで、少額の支払いに充てるため、現場の各部署や事業所・出張所の会計担当者に少額の現金を管理させる方法が一般に用いられています。この少額の現金のことを「小口現金」といいます。
小口現金の管理にあたっては、「インプレストシステム」と呼ばれる方法がとられています。インプレストシステムとは、一定額の資金を前渡ししておくというものです。
例えば、営業部にはこまごました経費の支払いのために20万円を前渡ししておくと取り決めた場合、営業部の、得意先との飲食費などをこの20万円から支払います。営業部の会計担当者は毎週金曜日に1週間(10日ごとでも、1ヶ月ごとでもかまいません)に発生した小口現金からの支払いを集計して経理部門に報告します。1週間につかった金額の補充を受け、再び営業部の小口現金は20万円に戻ります。
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◆預金の管理
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会社の経理では、実際に現金を受け取ったり、現金で支払ったりすることは多くありません。ほとんどは預金を利用することになります。
預金には色々な種類がありますが、通常用いられるのは当座預金、普通預金及び定期預金の3つです。
普通預金と定期預金は、一般の人にもなじみがあります。
当座預金は、個人でこれを利用している人は、相当のお金持ちだけです。しかし、一定規模以上の会社になりますと、当座預金が最もよく利用されます。
預金の管理は、「入金」、「支払」及び「残高管理」の3つが重要です。
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◆預金の入金管理
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現在は、商品代金の決済などはほとんど銀行振込によって行われます。そのため、会社の預金口座には、通常ですと、毎日たくさんの入金があります。
経理の仕事においては、会社の預金口座に日々振り込まれてくる入金を把握し、素早く正しい処理をすることが求められます。
会社は、銀行預金の入出金のデーターを毎日入手します。銀行へ通帳記入に行かなくとも、ファームバンキングやインターネットバンキングとよばれるシステムを利用して、口座残高や取引が照会できます。
会社の預金口座に得意先から振込入金があった場合、どの得意先から、何の代金が振り込まれたかを1件ずつ確認する、売掛金の消し込み作業を行わなければなりません。
この消し込み作業は、たくさんの入金を1件ずつ識別していくという根気のいる作業です。入金の中には、誰から何の支払いとして振り込まれたのかが判明しないものも含まれています。そのため、消し込み作業が完了するまで入金のデーターを認識しないのでは、タイムリーな経理処理ができません。
そこで、預金口座に入金があった場合、とりあえず入金があった事実を経理上認識しておきます。仕訳としては、相手科目が必要ですが、この場合は「仮勘定」を用います。消し込み作業が終了した時に、この仮勘定は精算されます。
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◆預金の支払管理
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商品代金の支払いなども、銀行振込によって行われるケースが多いでしょう。従来から手形による支払いも多くの企業で利用されていますが、このところ銀行振込による会社が増えています。
手形での支払いが敬遠される理由としては、発行・管理に手間がかかることのほか、手形には収入印紙を貼る必要があり、このコストが大きな負担となっていることも挙げられています。
経理部門には、製造部門や営業部門からの支払依頼が毎日たくさん寄せられます。これらについて、各部門の責任者の承認がなされていることを確かめ、さらに、経理部門でも支払内容やその金額が妥当であるかどうかを確かめます。
経理部門でのチェックがどの程度機能しているかは、会社によって異なります。経理部長が厳しい会社の場合、各部門で承認された支払いについても、「値段が高い」といった指摘があり、コストに対する厳しい企業文化が醸成されているようです。
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◆総合振込
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会社が銀行振込によって支払いを行う場合、1件ずつ振込みのデーターを銀行に送ることはしません。会社が支払いをするのは、通常1ヶ月に1度支払日を決めていて、その日に全ての支払いを行います。
会社は支払日に、何百件、何千件という振込みを一度に行うことになります。そのための振込みのデーターを1度にまとめて銀行に送ります。この振込の形態を総合振込といいます。
総合振込のデーターは、支払日の数日前に銀行に転送しなくてはなりません。データー作成に当たっては、振込先の銀行、金融機関コード、支店、店舗コード、預金の種別、口座番号、名義を確認しておく必要があります。
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◆振込先口座の登録
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銀行振込で支払いを行う場合、支払先の口座番号などをあらかじめコンピューターに登録しておきます。なぜなら、総合振込のデーターを毎月作成するたびに、口座番号等を手作業で入力していては手間がかかるためです。
支払先の情報は変更があれば更新しておき、絶えず最新のものとなっている必要があります。
ここで、実務上の作業として、金融機関コードの登録が必要になります。
全国の銀行や信用金庫にはそれぞれコード番号が付されています。さらに、支店ごとのコード番号も付されています。総合振込のデーター作成にあたっては、このコード番号も正しく指定する必要があります。
支払先の登録内容を変更する事例として、このところ多く見られるのは、銀行の合併などに伴い、金融機関コード・店舗コードが変更になるケースです。
コードの変更については、金融機関のホームページでも情報が掲載されていますので、こまめにチェックしましょう。
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◆預金の残高管理
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預金残高についても、1ヶ月に1度は帳簿残高と実際の残高が一致していることを確かめましょう。
当然、預金については預金出納帳や補助元帳などで入出金があるたびに記帳(コンピューターへのデーター入力)を行います。
月末を基準日として、普通預金については預金通帳の残高と、当座預金については当座勘定照合表の残高と帳簿残高が一致していることを確かめなければなりません。もし、それらの残高に不一致が生じているのであれば、記帳漏れや誤記入の可能性がありますのでチェックして、修正を行います。
ここで、当座預金については注意が必要です。当座預金については、小切手を振出した時に帳簿上は出金を認識します。一方、銀行では、小切手を受け取った人が、小切手を持ち込んで始めて出金を認識します。このため、月末の支払いで振出した小切手が、銀行の残高から落ちるのは、翌月初旬になります。月末時点では、両者の残高に差異が生じます。
このような差異は、当然起こるものです。これを一致させるために帳簿を修正することはしません。そのため、残高の不一致について明らかにする目的で「当座預金残高調整表」を作成します。
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